■大会宣言
全日赤は、7月12日から14日、静岡県熱海市において第69回定期全国大会を開催しました。大会には、代議員・オブザーバー・役員等156名が参加し、活発な討論を経て2014年度運動方針を確立するとともに、新役員を選出しました。
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7月1日、安倍内閣は国民世論に背を向け、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行いました。これは勝手な解釈によって憲法第9条の本質である戦争放棄・交戦権の否認を覆す歴史的暴挙です。アメリカが引き起こす無謀な戦争に加担し、戦後70年近く守り続けてきた平和な日本を、戦争をしない国から海外で戦争する国へと変質させ、報復テロのターゲットとさせるこうした理不尽な行為は断じて許されるものではありません。私たちは、いのちを守る医療・福祉に働くものとして、また、二度と戦争には協力しないという固い決意をもって、昨年末に成立した秘密保護法の廃止と合わせ、憲法に違反し、9条を破壊する閣議決定の撤回をめざし、世論に幅広く訴えながら平和を守り抜くたたかいを粘り強く続けていきます。
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今年4月の消費税増税、度重なる社会保険料の引き上げに加え、安倍政権はこの6月に多くの国民を医療・介護サービスから排除する「医療・介護総合法案」を強行的に成立させました。また、「企業が世界で一番活躍しやすい国にする」ことをスローガンに、生涯派遣を押しつけ、正規職員への道を閉ざす労働者派遣法や労働契約法の改悪、長時間のただ働きを強いる残業代ゼロ法案など労働法制の全面改悪もたくらまれています。
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こうした厳しい情勢のもとで開催された今大会では、多くの単組から職場での粘り強いたたかいが報告されました。自らが専門職としての誇りを持ち、元気に働き続けられる職場を目指すこと、それこそが安全で安心できる医療を保障するものであること、そして、自由にものが言える職場の民主主義を確立することの大切さが強調されました。正職員との差別的取り扱いをやめさせる嘱託・臨時・パート職員の賃金・労働条件改善のとりくみ、組織拡大での奮闘努力、その土台となる青年部活動の活性化、この秋、北海道で開催されるリブヤングの成功へ全単組が力を発揮することが確認されました。
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2014年賃金確定闘争では、本社の安易な人勧準拠方針を許さず、賃上げ回答を求めていきます。仮に本社が、私たちの日頃の労働実態や生活実態を無視して不当な対応に出た場合は、8月下旬のストライキを含め、職員・家族署名や組合員総対話行動、幅広い宣伝行動の展開など例年以上のとりくみで働くものの生活を守るため、断固とした態度で臨むことが決定されました。
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2016年3月、全日赤は結成70周年を迎えます。大会では、それに呼応し8000名への再到達をめざす「組織拡大強化3カ年計画」第2年度目標(7500名)を、すべての単組・地方協が力を出し合ってやり遂げる意思を固め合いました。
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私たち全日赤は、憲法が生かされる平和な日本、原発の再稼働を許さず、だれもが安心して暮らせる世の中、人間らしく生き生きと健康で働き続けられる職場、働きがいのある明るい職場づくりをめざし、この一年さらに団結を強め、大いに奮闘するものです。
以上、宣言します。
2014年7月14日
全日本赤十字労働組合連合会第69回定期全国大会 |