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組合用語集
労働組合編

単組】(タンソ)
 一つ一つの組合のこと。日本の労働組合は雇い主に対してそれぞれ独立した組合をつくる、企業別の組合が主流となっています。その個別の組合と、いくつもの組合が手をつないだ連合体組織を区別して呼ぶときに使います。全日赤は連合体で、各施設の組合が単組になります。

産別】(サンベツ)
 産業別労働組合のこと。同じ産業(機械・金属、運輸・輸送、印刷・出版、公務、流通、教職、医療・福祉など)に関する労働条件や社会的役割などを共通基礎として、組織・運営されている労働組合の連合組織。各業界で統一した運動を進めることで、他社との競争を理由にした労働条件の据え置きや改悪を許さないこと。どの会社でも職種ごとの一定の賃金水準を確立することができる。

単産】(タンサン)
 単位産業別労働組合の略。一つの産業別労働組合を指す言葉。複数の産別が集まるナショナルセンターやローカルセンター(地方組織)と区別するときに使います。

医労連】(イロウレン)
 医労連(日本医療労働組合連合会・日本医労連)は、病院や診療所など医療・福祉で働く労働者・労働組合でつくる、日本で唯一の「産業別労働組合」です。全日赤も医労連に加盟しています。詳しくは、『21世紀をになうあなたへ(学習の友社)』を読んでみましょう。

ナショナルセンター
 さまざまな産業別労働組合などが全国的に結集した労働組合の連合体。労働法制や税制、社会保障制度など、産業や地方に関係なく全ての労働者に関係する要求も数多くあります。これらの課題や要求を全国的に統一し、運動を進めたり調節したりする機能を持つのがナショナルセンターです。産業別組織が手をつなぐとともに、各地にローカルセンターを設置して、それぞれの地域での産業別の枠を超えた労働組合の拠点をつくっています。日本には、1989年以降「全国労働組合総連合(全労連)」と「日本労働組合総連合会(連合)」の2つのナショナルセンターがあります。全労連では「地方労連」も単産と対等平等の立場で加盟要件としているのが特徴です。

シュプレヒコール
 デモ行進や集会などの時に、集団で一斉にスローガンを唱和すること。またはその唱和。中高年には根強い人気がある。日本は独特のリズムのようで、基本的に「いーち、にーの、さーん!」って感じです。最近はリズミカルなコールの工夫も。正しく発音するまでは、誰もが何回か練習を必要とします。しゅぴっ、すぷりっ、しゅぷひぷっっっ。もともとは合唱をするようにセリフを言う演劇方法のことらしい。

団結ガンバロー
 集会の最後などに参加者の意思統一の表現法として、左手を腰に、右手を「団結ガンバロー」の掛け声と共にこぶしを3回突き上げる「シメ」の行為。一種のセレモニーであり若い世代の私たちはなかなかなじめないものもありますが、「がんばろう」と参加者の気持ちが一つになるような集会だと、とても気合が入るらしい。中高年に根強い人気。

デモ
 本来的には、その時々の要求を掲げ、街頭などで社会的にアピールする行動=デモンストレーションのことです。組合では主に、街頭を行進して世論にアピールするデモ行進のことを指しますが、闘争の相手となっている会社のビルや官庁の庁舎の周囲を取り囲む「包囲デモ」や門前で集会をする「抗議デモ」などもあります。当然、人数が多ければ多いほど社会に与えるインパクトが大きくなります。けっこう全国集会などで大規模(数万人)にやってることもありますが、マスコミはなかなか報道してくれません。

闘争】(トウソウ)
 闘争やたたかいというとアブナイ人たちのように思われますが、施設と団体交渉したり、裁判したり労働基準監督署などの監督機関に訴えたりして、労働組合の組合員の願いをかなえることを「たたかい・闘争」と表現しているのです。別に武器を持ったり暴力振るったりするわけではありません。全労連はヘルメットにグラサンな人たちとは手を組んでおりません。誤解のないようよろしく。

ベア
 ベースアップの略。労使で決めている基本賃金の基準額そのものを改定し、賃金額を底上げすること。春闘など賃上げ交渉で獲得した、勤続年数に応じて定期的に昇給する「定期昇給」を除いた、純賃上げ部分のことを指します。春闘で示される統計の賃上げ金額は、この定期昇給とベースアップを足したものです。労使の力関係や経済の状況によって左右します。

メーデー
 毎年5月1日に、世界の労働者がその時々の要求を掲げてデモンストレーションをし、国際連帯の意志を示す統一行動日。起源は、1886年5月1日、アメリカのシカゴを中心に8時間労働制を要求してゼネストを展開した労働者を記念したもので、1890年以降、世界中で取り組まれている。日本では、1920年、第1回メーデーを開催したが、36年以降は中断し、戦後の46年から復活開催している。かつて、メーデーには多くの会社が休業日(日赤も創立記念日として休み。施設によっては施設の創立記念日に休み5月1日は仕事のところもある。)としたため、4月29日、5月1・3・5日が休日ということで、ゴールデンウィークが誕生した。労働者はメーデーに参加しましょう。

ナースウェーブ
 1990年代、看護婦増やせ・労働条件の改善を求めて集会やデモ、県交渉が次々と行われました。「看護婦増やして」の署名には540万筆あつまり、1992年『看護婦等の人材確保の促進に関する法律』『福祉等の人材確保の促進に関する法律』が制定されました。「桜前線にあわせて南から看護婦の行動をおこしていこう」と、この“合い言葉”がナースウェーブの語源です。

二・八闘争】(ニッパチトウソウ)
 1965年、人事院は夜勤制限の必要性を認め「夜勤は月平均8日以内」「1人夜勤の禁止」などの「判定」を出しました。この判定をテコに1968年、新潟県立病院における看護婦の実力行使を背景とした「夜勤協定」獲得のたたかいが始まり、それを皮切りに「2人以上・月8日以内」夜勤制限を要求する実力闘争が全国的に広まりました。「2人以上・月8日以内」の数字をとって「二・八(ニッパチ)闘争」といいます。

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