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機関紙「日赤労働者」

NO勤務評定
(2)公平・公正性は保てるのか(その2)

 企業内での人事評価(勤務評定)では、しばしば、次に取りあげる「評価エラー」が起きることが指摘されています。

中心化傾向

 実績や可能性としての力の優劣にかかわらず、評価が中間値に集中する傾向を指します。例えば5段階評価で、実績にかかわらず評価が3に集中するケースで、評価者が評価することに自信がない場合や人間関係への過度な配慮が要因といわれています。その対策には部下をよく観察して、それぞれの仕事ぶりをよく知る必要があるとされています。

寛大化傾向

 全体的に評価が甘くなる傾向を指します。これも、部下の仕事ぶりをよく知らないことに加えて、部下からの反発を恐れたり、良く思われたいと意識する場合に起こりやすいエラーです。その対策は部下の仕事ぶりをよく知ることです。

ハロー効果

 被評定者が持つ目立った特徴や一つの印象的なできごとに引きずられ、全体の評価が定まってしまうことを指します。評価を上げる場合も下げる場合もあります。例えば5段階評価で営業成績が5だった社員にたいし、他の評価項目も事実に関係なく5や4を付けてしまうケースです。その対策は評価期間の各時点・各項目をまんべんなく評価を付けていくことが必要と。
 以上の評価エラー対策として示されている傍線部分は、スタッフの業務をすべて確認することが不可能な看護師長や、人手不足の中で繁忙な業務をおこなう評定者にとって、とても困難ではないでしょうか。

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