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機関紙「日赤労働者」

NO勤務評定
(2)公平・公正性は保てるのか

 勤務評定の評価基準を綿密にしたとしても、AI(人工知能)ではないので、様々な経験や意識を持つ評定者(看護師長など)の価値基準を一律に統一することは難しいため、評定者の解釈・判断によって評価が異なったり、そこに恣意的評価に陥ったりという評価エラーはぬぐえません。
 また、看護師長としての業務をこなしながら交替制で仕事をするスタッフの業務をすべて自ら確認することは不可能でしょう。それでいったいスタッフから納得を得られる評価を下せるのでしょうか。そのような状況の中では、すべてのスタッフに公平で公正な評価を下すことは不可能ではないでしょうか。
 しかしそれでも、一次評定者(看護師長など)は絶対評価をして点数化しなければなりません。大変なプレッシャーが掛かると思われ、本社は、評定者に被評定者の評定に関わる情報を提供するサブ評定者を設定するようです。しかし、サブ評定者を設定したとしても、24時間見ることができるわけではないので、どうしてもそこに印象評価が入り込むことは避けられません。
 また、一次評定者の評価の「甘い」「辛い」がないかを診断して、あるいは評定ミスがないかを二次評定でおこない「公正」な評価となるような仕組みであるといいますが、一次評定者が自部署で日常見ている結果として下した評価が「甘い」とか「辛い」とか、その職員の業務の日常を見ることのない二次評定者(看護部長等)には判断できるはずがありません。

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