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機関紙「日赤労働者」

2021
春闘要求アンケート
賃金の不足感、賃上げ要求ともにアップ

 2021年春闘での要求アンケートは、17単組1078名分を集約しました。職場の不満では、昨年同様「人員が少ない」がトップとなり、要求の不足感も要求額もともに昨年よりも増えた結果を示しています。

賃上げ要求がトップ

 職場の不満のトップ3は昨年と変わらず1位が「人員が少ない」(17%)で一番多く、次いで「賃金が安い」(14・4%)で、そして「休みが取れない」(11・9%)となりました。
 昨年比では、昨年2位の「賃金が安い」が昨年より0・4ポイント減、「人員少ない」は昨年より0・3ポイント減少しました。
 そのほか昨年より割合が増えたのは、「成果能力主義が強まった」1・3ポイント増、「労働時間が長い」と「退職金が少ない」1・1ポイント増、「仕事きつい」1・0ポイント増、「夜勤多い」0・8ポイント増、「福利厚生が悪い」0・2ポイント増、「医療看護の内容悪い」が0・1ポイント増です。
 逆に昨年より割合が減ったのは、「一時金少ない」1・2ポイント減、「パワハラ・セクハラ」が0・9ポイント減、「人間関係が悪い」0・4ポイント減、「時間外が多い」と「母性保護なし」がともに0・3ポイント減、「教育制度が悪い」が0・2ポイント減となっています。
 コロナ禍による労働強化やRプランによる「退職金削減提案」や「勤務評定による賃金反映提案」により不満が強まったと思われます。

50歳代「苦しい」生活実感

 生活実感では、「かなり苦しい」と「やや苦しい」を合わせた「苦しい」と答えた人は、昨年より5・4ポイント減少しましたが、37・6%となりました。
 年齢別で見ると「苦しい」と答える割合が、50歳代が1番多く49・1%と、40歳代の43・7%、30歳代の35・1%とともに高割合になっています。
 また収入が「増えた」は若年層ほど高くなっていますが、どの年代でもトップ回答は「変わらない」で全て半数を超えており、40歳代では59・3%となっています。全体でも「変わらない」の割合が1・2ポイント増え54・3%となっています。
 昇給のみでベースアップもなく、保険料など年々増額され、収入が増えた実感がないのが実態です。また、高年齢層の賃上げ率は低く、現給保障が続いている年代は賃上げにもなっていない状況を反映しています。

住宅費・学費が負担

 『生活実感』から負担に感じているものは、全体で「住宅費」(25%)が一番多く、次いで、「学費」(19・9%)、「社会保障」(18・7%)、「食費」(16・1%)となっています。
 年齢別で見て10%以上あるものは、20歳代で「住居費」「社会保障」「食費」「奨学金」、30歳代で「住居費」「社会保障」「学費」「食費」、40歳代で「学費」「住居費」「社会保障」「食費」、50歳代で「学費」「社会保障」「住居費」「食費」となっています。
 就学児を養育していると考えられる40歳代以上では、支出は増加するが収入が増えず生活が苦しくなっていると考えられます。

不足感4万以上

 「賃金の不足感」では昨年より平均1244円増加し、4万8615円となり、賃上げ要求額も昨年より2523円増加し、平均2万9030円となりました。要求額の平均は、多少変動があるものの昨年と同じような不足額4万円台、要求額3万弱の数字となりました。
 要求額は切り上げて誰でも3万円の賃上げを要求し、併せて日赤の賃金体系が医労連の要求から見て下回ることから、体系是正含め4万円を要求としました。

「とても疲れてる」増加

 身体の疲れに関しては、昨年同様「とても疲れてる」「やや疲れてる」を合わせて9割以上(96%)が「疲れている」と答えていますが、「とても疲れている」は1・1ポイント減少しています。

残業時間は減少傾向、しかし、残業無くならず

 残業時間は、「80時間以上」が0・2ポイント減、「30〜40時間」で0・5ポイント減、「20〜30時間」で2・9ポイント減、「10時間未満」で2・1ポイント減の一方で、「50〜80時間」が0・1ポイント増、「40〜50時間」が0・2ポイント増、「ほとんどない」で3・7ポイント増となっています。平均時間は、11時間31分と昨年より約1時間22分減少していますが残業は無くならない状況が続いています。
 またサービス残業も平均2時間53分で昨年より1時間33分減少していますが、5時間までのサービス残業は増加しています。平均のサービス残業時間を平均残業時間で割った「サービス残業率」は4%と昨年より0・4ポイント改善されていますが、月2時間53分のサービスを賃金に換算すると日赤全体の平均俸給額から計算して月額約6470円になり、日赤全体で約3・8億円にもなります。

時間外手当請求しづらい「周囲」と「能力」

 時間外手当を請求しできなかったことがあるかの質問に対して「よくある」「たまにある」を合わせて80・4%が「できなかったことがある」と答えており、昨年よりは3・2ポイント増加しており、依然として約8割の人が「請求できない」状況です。その理由で一番多いのは、昨年と同様に「周りがみなんしていない」で昨年よりも0・2ポイント増加してトップの34・4%で、次いで「自分の能力の問題」34・3でした。
 また時間外請求しない時間帯として、始業前の約5割弱、休憩時間帯では3割強が請求しないことが「よくある」と答えています。
 黙示の指示や休憩の取らせ方、何が労働時間になるのかについても追及する必要があります。

年休取得日数は増加

 設問項目に誤りがあり正確ではありませんが、年休の取得平均日数は昨年より0・2日増加し平均10・2日となっています。5日以下の取得が1割強となっており「年休取得5日義務化」に抵触している実態です。
 年齢別では、若年層ほど取得日数は低くい傾向です。職種別では回答者数の少ない医師・介護職・保育士を除くと事務職と医療技術者の取得日数は一番少なく、次いで看護師、技術業務職となっています。
 年休を請求したことがあるかの質問に対して、無回答を除くと「まったくない」と答えたのが、昨年よりも3・8ポイント増加し23・1%でした。
 請求しない理由では、「みんなが請求しない」と「職場に迷惑がかかる」が高く約3割となっています。「年休取得5日義務化」は全職員対象であり、請求しやすい雰囲気をみんなで作り、施設に「人手が足りない」ことを報せながら、増員を勝ち取ることで迷惑もかからなくなる考え方「年休請求は増員闘争」を広げる必要があります。

ハラスメント増加

 ハラスメントの有無を聞いたところ「よくある」「たまにある」を合わせて「職場・施設にハラスメントがある」と答えたのが61・2%(昨年62・8%、一昨年60・5%)と変わらず高値がつづいています。
 本社のハラスメント防止ハンドブックが発表された年は減少しましたが、以前に増してハラスメントを感じることが多い職場であり、さらなる防止策が必要となっています。
 パワハラの相談窓口では、35・6%がどこに相談すればよいかわからないと答えており、約3割が「院内の指定した窓口」としています。

ボイス(自由記載)

 今年のアンケートでは、全労連調査のボイス(自由記載)を活用しました。ごく一部の声を紹介します。
 「休みがほしい」「Rプラン反対」「賃金・一時金をあげてほしい」「業務の多忙さに対して賃金が低いように感じる」「コロナ担当の危険手当が少なすぎる」「人手不足」「一時金が年々減っている」「医療従事者にGOTOなんて一切関係ない」「コロナで人手が取られている」「コロナ対応がいつまで続くのか不安」「非正規なのでいつ解雇になるかわからない不安がある」「年休が取得したいときに取れない」

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