■労働組合って素晴しい!
全ての新職員に加入の呼びかけを
4月に新職員を迎えて、職場では新しい仲間に対する期待を込めて仕事を教えているころだと思います。新職員は右も左も分からず、仕事への不安や、期待でいっぱいです。単組役員と先輩組合員が声をかけ、不安を和らげてあげることと、労働組合は助け合いの組織であり、困ったことがあれば、あなたを守るというメッセージを伝えましょう。そして労働組合は「頼れる組織」「ためになる組織」「楽しい組織」など自信を持って組合加入を呼びかけましょう。
新職員からの質問があったときに答えられないと新職員も加入に躊躇してしまうでしょう。そこで、よくある質問に対する答え方の例を示しますので、参考にしてください。
Q1 なんで組合が必要なの?
働くものは一人では弱い立場に立たされています。なにか不満や要求があっても一人ひとりがバラバラになっていては、なかなか解決することができません。労働組合に団結してはじめて使用者と対等の立場で交渉ができます。だから憲法や法律でも労働組合は守られています。
賃金を上げてほしい、気兼ねなく休みがとりたい、パワハラは止めてほしい等々、いい仕事をするため要求を実現するには労働組合が必要です。
今日ある労働条件は、私たちの組合運動の先輩たちが長年の組合運動のなかで一つひとつ積み上げてきたものばかりです。「一人はみんなのために、みんなは一人のために」と言われるように、働くものの助け合いの組織が労働組合です。
Q2 組合費が……
労働組合という組織を維持し、運動を進めていくには、やはりお金が必要です。ニュースを発行したり、会議や集会に行ったりするのにもお金がかかります。
労働組合に入って今まで請求できなかった時間外手当をきちんと支払わせていけば、あっという間に組合費の元だって取り戻すことが可能です。たとえば、時給1300円の新卒看護師が平日1時間の時間外労働をした場合、その時間外手当は1625円になるんですよ。
また他の民間保険に比べて断然有利な医労連共済に入れば、掛け金の節約にもなります。
Q3 仕事を覚えるのが先かと……
労働組合に加入することと、仕事を覚えることとは、まったく関係ありません。新人もベテランも、働くものなら経営者以外だれでも加入できるのが労働組合です。試用期間中に組合に入ってはいけないなどという決まりもありません。
万が一、仕事でミスした場合でも、一人で悩んでいるより、組合員という組織の一員として対応することによって問題解決がはかどる場合もあります。
また、いい仕事をするためにも、労働組合に加入してほしいと思っています。医療研究集会や看護講座、各種の学習会等で仕事に役立つ学びの場もたくさんあります。
Q4 別に私が入らなくても……入っても入らなくてもいっしょでは……
みんながそう思えば、組合の存在も危うくなるでしょう。組合が無くなると、みんな無権利状態で働くことになり、職場は今よりもっと悲惨な状況になるでしょう。
働くものにとって『数は力』です。労働組合にどれだけ多くの組合員が結集しているかどうかを使用者はよく観ていますし、あなたが組合に加入することが、とても大きな力になります。
全日赤は、全国に約6千人の組合員がいて、約17万人を組織する日本医労連に加盟しており、政府に対して制度改善も要求します。過去には看護師確保法という法律を作らせ力にもなっています。
Q5 ストライキが嫌なんですが……
そもそも労働組合にとってストライキは憲法や労働組合法で保障された正当な権利でもあります。
働きやすい職場環境をつくることが患者・利用者サービスの向上にも繋がっていきます。
一時的に迷惑がかかったとしても、ストライキを実施することによって労働組合の要求が前進することもあり、結果として患者さんから喜ばれることにもなるのです。
Q6 組合に入ってなにかメリットは?
◇ 組合の行事をつうじて職場・職種を超えて、知り合いができることは、仕事をするうえでもプラスになります。
◇ 自分やその身近になにか問題が生じた場合、いろんな角度から問題解決へのアドバイスを受けることができ、必要な場合、弁護士との相談の場も設定できます。
◇ 働く人のための金融機関‥労働金庫(労金)が利用できます。住宅ローンや学資ローンでも借り換えなどを含め、借り手に有利な返済方法等について気軽に相談でき、財形貯蓄なども可能です。
◇ 医労連共済という民間の保険よりずっと有利な共済(生命・医療・自動車・火災など)に加入することができます。
◇ 仕事に関する他施設の情報を得られたり、世の中のこと、賃金や労働条件、法律などを学べたりと、ためになる企画や青年交流集会など楽しい行事もあります。
いろんな行事に顔を出せば、その分、いろんな体験ができ、視野もグンと広がっていくでしょう。みなさんも組合に加入して、こうした機会を積極的に楽しんでほしいと思っています。“組合を楽しむ!”という感じで、気軽にイロイロ参加してください。 |