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機関紙「日赤労働者」

過酷な労働実態浮き彫り
看護職員労働実態調査

 日本医労連が5月に実施した「2017年看護職員の労働実態調査」(有効回答3万3402枚のうち全日赤591枚)の結果が発表されました。

人手不足による深刻な健康実態

 各設問項目での健康悪化を示すデータはいずれも高率で、人手不足による過重労働が要因となっています。「一年前より仕事量が増えた」と回答したのは57・1%(医労連全体57・9%)であり、また、「慢性疲労」73・7%(71・7%)と医労連平均より高く、「健康の不調」は、31%(32・8%)で、全産業(女性)16%と比べても15ポイント高い結果でした〔全産業の数値は厚労省「労働者健康実態調査(2017年10月)」によるもの〕。

常態化する労基法違反

 「不払い残業なし」は27・4%(31・4%)で、7割は不払い残業(サービス残業)をおこなっています。不払い残業があると回答した1万8695人の不払い労働時間の合計は16万4128時間で、仮に時間単価を2000円としても、不払い賃金の総額は3億円を超える計算となります。

7割が仕事を辞めたい

 「仕事を辞めたいと思った」のは、76・2%(74・9%)であり、辞めたいと思う理由として、「人手不足で仕事がきつい」48・2%、「思うように休暇が取れない」32%、「思うような看護ができず達成感がない」28・4%、「夜勤がつらい」28・2%が上位でした。
 また、「十分な看護ができている」と回答したのは15・5%(14・7%)で、逆に「できていない」は54・3%(50・8%)でした。また、「現在の看護にやりがいを感じる」と回答したのは76%(67・9%)で、やりがいを感じながらも、人手の問題や十分な看護ができていない現状の中で「辞めたい」と思いつつ労働している実態があきらかになっています。

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