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機関紙「日赤労働者」

前進めざして立ち上がる九州B血液センターに新組合誕生
「ボクらの後ろに全国の仲間」

 6月8日、日本赤十字社九州ブロック血液センターで働く嘱託職員など非正規職員5名が、労働組合を結成し、全日赤及び福岡県医労連、筑後地区労連に加盟しました。

結成の経過

 組合結成の中心になった嘱託職員は、製剤課で非正規職員にも拘わらず製造責任者を担わされ、連日業務が終わるまで責任もって仕事をおこない、日勤の終業が21時、22時になるなど、激務の毎日でした。また、新人教育も担わされるなど、通常業務に加えて過重労働がつづいています。さらに、他の事業所への異動(転勤)は雇用条件になっていないにもかかわらず、嘱託職員の一人は沖縄製造所へ転勤も命じられるなどの理不尽な扱いを受けていました。
 しかし、賃金は正規職員の約半分で昇給も無く、諸手当も無いなど劣悪な雇用条件で働かされていました。こうした過重労働の連日に身体は悲鳴をあげ、このままでは身体を壊して働きつづけられなくなる、加えて激務にまったく見合わない賃金、労働条件に、働く意欲も押しつぶされそうになる、と全日赤本部に助けを求めてきました。
 そして4月に全日赤本部は当事者と面会し、処遇の劣悪さと本人の不満、要求を聞き取り、先ずは同様の不満、要求を持つ職員を個人加盟労組に加入してもらうことにし短時日の内に4名が加入しました。
 5月に、全日赤本部の血液担当中執2名と福岡県医労連書記長が福岡県久留米市に赴いて4名と面会し、要求聞き取りと対策を練りました。
 そこで、正職員への道を開くにも、働きつづけられる職場づくりのためにも組合を結成してお互いを支えながら、地域や全国の支援も得て交渉することが一番の力になると状況を分析し組合結成することになりました。

結成大会

 結成大会には、全日赤中央執行委員長をはじめ本部3名、九州地方協から2名参加し、福岡県医労連から20名、地区労連から2名、そして新たに加わった組合員含め当事者5名と、32名が参加して力強く結成大会を成功させました。
 大会では、結成に至る経過報告を全日赤本部がおこない、規約の承認、労働組合結成確認、役員選出をおこないました。全日赤、福岡県医労連、筑後地区労連への加盟を当事者の挙手で採決し決定しました。
 加盟を受けて、全日赤本部、県医労連、地区労連から激励と連帯のあいさつをおこない、全日赤本部からは組合旗とのぼり旗、組合印鑑等を贈呈しました。また、全日赤25単組(本部含む)、27県医労連(本部含む)、地区労連から4労組と、合計56通のメッセージが寄せられました。
 つづいて、当面要求の説明及び解説と、団体交渉を直ちに申し入れることを本部が報告しました。
 最後に、九州地方協議長が地方協の仲間になった単組への歓迎と激励を込め閉会あいさつをおこないました。

通告と要求書提出

 結成大会終了後、当事者5名と大会参加者合わせ20名で九州ブロック血液センターに赴き、組合結成を通告すると共に、要求を提出し団体交渉の申し入れをおこないました。
 申し入れには総務部職制2名が対応しました。申し入れに際し組合側は、「労働組合を結成したこと、労働組合員であること、および労働組合活動をしたことによって不利益な取り扱いをおこなわないよう労働組合法・労働基準法を順守」するよう申し入れました。センター側は申し入れに対して、突然のことでこの場では返答できないので、申し入れについては預かって検討すると回答しました。団交日程は労使で調整することになりました。

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