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機関紙「日赤労働者」

施設の栄養課に目を向けて! 委託化反対の声と応援を

 2月26日(土)〜27(日)、東京・入谷の日本医療労働会館2階会議室で全日赤第11回給食部門全国交流集会を開催しました。全国から10単組18名が参加し、各施設の現場状況を出し合いながら下請け化反対のたたかい方を議論し個別対策も話し合いました。

治療のための食事を学ぶ

 特別講義として『脂質代謝異常症(高脂血症)と食事』と題し、京都第二赤十字病院の管理栄養士で全日赤給食問題対策副委員長の木藤淑子さんに、この生活習慣病をどのように改善すれば良いかを分かりやすく説明して頂きました。

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 この「脂質代謝異常症」は高LDL症などと言われ「肥満」や「メタボ」「痛風」などの症状で、私たちに身近な特に年配の男女にとってとても悩ましい病気です。LDL―C(悪玉コレステロール値)値が高く体重も増えている…、健康的に無理なくカロリーをコントロールしたい、忙しくて運動できない方に個別に生活改善を促す方法として毎日食べる食事の調理方法や摂り方を工夫すること。
 LDL―Cを抑制しHDL―C(善玉コレステロール値)を増やす食品としてEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)の多い魚を紹介。EPA・DHA(魚介類に多く含まれる脂肪酸の一種で貴重な栄養素)は、血液の流れを妨げる悪いコレステロールや脂肪を減らす働きをします。

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 講義の後には試食も用意しました。調理法を変えたトンカツ(ラードを含む油で揚げたもの)と(オーブントースターで焼いたもの)では、オーブンで焼いたトンカツは油の量が少なくても「さくっ」とした食感もありおいしく食べることが出来ることを実感しました。
 鰯や秋刀魚など青魚にも多量に含まれるEPA、DHAは刺身やホイル焼きがもっとも上手に摂取出来ることを学びました。日頃現場では、栄養士の作る献立が患者さんにとってどういう意味を持つのかが分からないまま調理師が給食を作るケースもあり、提供する給食が「治療のための食事」であるとの認識を深めるとても良い講義となりました。

安全な「治療食」のために

 交流集会での大きな議題は各施設の委託化(下請け化)反対闘争のたたかい方でした。
 日赤に限らず、全国的に病院の栄養課(給食部門)の一部・全面委託が進んでおり、正職員と委託業者混在の意思疎通の出来づらい現場が恒常化しています。委託業者とのコスト競争に常にさらされ、雇用不安と隣り合わせに働いている組合員が少なからずいます。
 多くの施設が患者さんに安全な「治療食」を提供する視点をまったく無視し、コストカットを挙げ働く職員のクビを切ってでも委託化を進めようとしています。

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 慢性的な人員不足をとにかく解消したいと思い、数人から委託業者の参入が始まります。どこの施設も同じ始まりで、それが年を追うごとに現場での委託のシェアが拡大し、正職員が1人退職するごとに委託の職員が1人増えるという兵糧攻めのような現状が報告されました。正職員が少なくなった頃合いに「全面委託」が突然に告げられるという施設もあります。

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  給食対策委員会ではこれを阻止するため、単組でも(1)栄養課での団結と意思統一を固める(2)栄養課の状況を知らせる(3)看護師や他の職種の職員、そして患者さんに治療食としての患者給食を守るため、委託化反対の声をともにあげて欲しいと訴える(3)団体交渉の場で全面委託反対の要求を出す、などたたかい方の意思統一をおこないました。

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 各単組のみなさん、組合の力と応援を今栄養課に寄せてともに仲間の雇用を守り、患者さんの治療食を守る運動をつくりあげましょう!

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