■長野県血液センター 嘱託・臨時職員が労組結成 不当な雇い止め許さず 14人が立ち上がり、今19人
5月12日、長野県赤十字血液センターで働く嘱託・臨時職員14名によって、長野県赤十字血液センター労働組合が結成されました。結成大会では全日赤、長野県医労連、長野労連加盟なども決議されました。
組合結成まで
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組合旗を持つ長野県血液センター単組の仲間(5月12日) |
長野県血液センターは平成22年2月、原料輸送便の外部委託に関連して、10年前後の長期にわたって血液センター業務に励んできた2名の嘱託・臨時職員に対して、事実上の雇い止めをおこないました。また、すべての嘱託・臨時職員の契約更新にあたり、勤続年数の長い職員には1年、短い職員には3年後に雇い止めにする雇用契約書を提示してきました。
嘱託・臨時職員は契約更新に際して雇い止めは困るが、雇用契約書にサインしないと直ちに雇用を打ち切られてしまうのではないかと、不本意ながら契約書にサインしました。
嘱託・臨時職員の多くが40歳代で、小さな子どもを抱えている人も多く、今日の就職難の中でほかに仕事のあてもなく、何とかしなければならないと考え弁護士に相談する中で、「一部の職員の雇用を守るのではなく、一緒に働く嘱託・臨時職員の雇用も守らなければ根本的な解決につながらない。労働組合をつくって交渉し、それでもダメなら裁判等をしたらどうか」とアドバイスを受け、組合結成を検討してきました。
組合結成にあたっては、長野県医労連、全日赤と相談を重ね準備をすすめ結成大会に至りました。
初の団体交渉
長野(血)単組は、6月4日に初めての団体交渉をおこないました。センター側の回答の多くは「地域の事情等を参酌して決めてある」「理由について今日は答えられない」など納得いくものではありませんでしたが、参加した組合員は「組合を作らなければ自分達の思いを伝える場がなかった」「泣き寝入りだけはしたくない」と、次回団交に向け団結を深めました。
安全安心な職場
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6月5日に開かれた組合結成祝賀会 |
6月5日、組合結成レセプションを42名の参加で盛大に開催。全国から多数の激励メッセージも寄せられ、レセプションに華が添えられました。長野(血)単組から「14名の組合員でスタートし、今は19名に仲間が増えました」と組織拡大が報告され、割れんばかりの拍手が沸きました。
そして「嘱託・臨時職員の生活と雇用を守るために、雇い止めは何としても撤回させなければなりません。私たちはセンターの横暴を許さず、安心して働き続けられる職場をめざして労働組合を結成しました。医療サービスのさらなる向上と明るく働きやすい職場をめざし団結して頑張ります」との決意が語られ、参加者全員が「団結ガンバロー」で要求の実現に向けて奮闘することを確認しました。 |