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機関紙「日赤労働者」

鈍色の軍艦、頭上にP―3C… 横須賀軍港など平和ツアー

軍港に並ぶ自衛隊の潜水艦
厚木基地の上空を飛ぶ哨戒機P―3C
軍港に並ぶ自衛隊の潜水艦(上)と厚木基地の上空を飛ぶ哨戒機P―3C

 全日赤は、新役員研修会に続いて4月25日午後から26日にかけて、「全日赤2010平和ツアー」を沖縄に次いで米軍基地が多い神奈川県で実施しました。参加者は1日目23人、2日目が13人。2日間のガイドを神奈川県平和委員会の鈴木和弘さんにお願いしました。
 参加者は「事前学習」として、神奈川の基地について概括的な説明を受けた後、京急長沢駅近くにある「平和の母子像」(1977年、横浜市緑区の住宅街で発生した米軍戦闘機墜落事故で死亡した林さん一家・母子3名を祈念する母子像)を見学。その後、汐入桟橋から一時間の横須賀軍港めぐりをおこないました。
 翌日は朝8時、車2台に分乗し、まず池子米軍住宅を視察。厚木基地、米陸軍キャンプ座間、相模原総合補給廠などを調査して、相模原駅で解散しました。
 印象的だったのは、横須賀基地の鈍色(にびいろ)をした数々の軍艦、ドブ板通りの散策、厚木に着いた途端に飛び立った哨戒機P―3Cなどありますが、何といっても横須賀基地ゲート前での「一悶着」です。

平和ツアーの参加者(汐入桟橋で)
平和ツアーの参加者(汐入桟橋で)

 基地の入口では、それぞれ兵士が銃を持って立っています。私たちは、銃口こそ向けられなかったものの、横須賀基地ゲートを見下ろす歩道橋での、私たちのカメラを撮るそぶりに対して、日本の警察官2名が直ぐに駆けつけ、「写真を消すよう」求めてきました。警官ははっきりと、「米軍の指示で来た」と言っていました。日本の警察は米軍ではなく、日本国民を守って欲しいものです。
 昨年4月オバマ大統領は、プラハでの演説で、「米国には、核兵器を使用した唯一の国として、行動する道義的責任があると語り、「核兵器のない世界」を目指すとしましたが、一方でこの国では、核兵器搭載の疑いのある米艦船の寄港・通過を黙認するという、「核密約」を歴代自民党政権の首相や外相が了承してきた事実が明白になりました。
 さらに今、改憲と米軍「再編」が同時に進められようとしている状況です。普天間基地移設をめぐる沖縄や徳之島のたたかいを日本全体に広げること、核も基地もない世界を目指す運動の必要性を強く考えさせられました。

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