■長時間・夜勤問題に関するシンポジウム “いのちを守る者のいのちが守られていない”現状を変えよう
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夜勤シンポで発言する大阪単組西山さん(2010年3月4日) |
3月4日(木)、『長時間・夜勤問題に関するシンポジウム』(日本医労連他関連2団体共催)が行われ、400名が参加(内、全日赤から34名参加)し、パネラーとして大阪単組の西山幸代さんが発言しました。
西山さんが3交替勤務から2交替勤務になって1年5ヶ月、夜勤の2日間のタイムスケジュールにそって、夜勤の日の朝から家事をして仮眠を少ししてから勤務に就くこと、緊張の中業務を遂行していること、仮眠してもすぐには休めないこと、夜勤が終わる頃にはフラフラで、夜勤後仮眠を取っても頭も体も重く辛い状況が報告されました。
客室乗務員の森さんの発言では、一定しない勤務帯(睡眠も食事も不規則)や夜勤を伴う長時間勤務、高い精神的緊張を持続し、肉体的にも過重労働など、看護職と共通する課題も多く、共同のとりくみの呼びかけがありました。
労働科学研究所の佐々木先生からは、「長時間夜勤は、事故のリスクが高まること、レム睡眠が剥奪され身体も心もボロボロになること、メラトニンが抑制され乳ガンになりやすいことから有害である」と報告がありました。
25才の看護師の過労死裁判に携わった川人弁護士は、亡くなった看護師のメールを紹介しながら「病院は24時間体制の救急を行っていると宣伝するのであれば、それに伴う労働環境を整備する義務を負うべき」と、過労死を個人責任だけでなく、社会全体での法的規制や人員を増やすことの必要性を報告されました。
また、夜勤や長時間勤務をする者の労働時間の短縮や、変形労働時間制の規制など世論に訴え、政治の場でも実現させていくことの必要性を感じました。『いのちを守る職場で働く者のいのちが守られていない』この現状を変えていく必要があり、夜勤や長時間労働をしている労働者と手を結び、あらためて日本にILO看護職員条約・夜業条約を批准させ、夜勤の法的規制をさせていく運動に力を入れたいと思いました。
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