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オモロイ本を読んだ。まず本のタイトルに惹かれた。『誰もが幸せになる一日三時間しか働かない国』。著者はイタリアの映画監督シルヴァーノ・アゴスティ。彼はこの本のなかでとても魅力ある国のことを書いていた。その国の名は『キルギシア』。この国の憲法は一条だけ。「何を発起するにあたっても、国家および国民の関心は、すべからく人間らしくあることに向かうべきである」。この国ではどんな職場であっても一日に三時間以上働く人はいなく(夜勤の人は二時間でいいそうな!)、それでいてちゃんとした給料が出る。残りの二一時間は眠ったり、食事を楽しんだり、創作活動をしたり、愛し合ったり、人生を楽しんだり、自分だけの時間を過ごしたり、子どもや仲間たちと交流したりして過ごす。この国の教育、恋愛、家族、政治、治安、人々の暮らしぶりは、どれもこれも日本の状況や自分のことと照らし合わせてみて考えさせられた。住民の言葉。「この国では人が人として望むことと必要なこと、それを何よりも第一に考えるようにしている。社会というのは日々を豊かにするものでないといけない」。そして著者は語る。「新しくなる力を秘めた社会というものが現実にある。僕はただそれを伝えたいだけ」。そう『キルギシア』はユートピアなんかじゃない。いつの日か!
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