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機関紙「日赤労働者」

原水爆禁止2009年世界大会(長崎)に参加して

写真 全日赤として、原水爆禁止世界大会に三名が参加しました。今年は長崎がメインであり八月七日に長崎市民体育館で行われた開会総会から参加しました。総会終了後、平和公園に大津単組からの千羽鶴を持って行き、その日の夕食は長崎単組の四名も加わり全日赤参加者との交流を行いました。
 二日目の分科会は三人揃ってうごく分科会である「佐世保基地調査行動」に参加し、小学校の近くに弾薬庫があるなど基地のある街の現状と米軍のためといってよい高速道路や住宅など「思いやり予算」の実態を目にしました。その日の夜は、医労連の「産別交流会」に参加しました。最終日はオプションとして軍艦島を見に行きましたが、途中、佐世保港だけでなく長崎港のドックにも自衛隊のイージス艦が停泊しているのを見ました。
 閉会総会には少し遅れて参加しましたが、各団体の取り組みや青年の元気な発言に元気をもらい、今後、全日赤としての反核・平和の取り組みを強めなければと感じました。

今こそ「核兵器のない世界」へ行動を起こす時
大津単組 今井明美

 一九四五年八月九日午前一一時二分、プルトニウム型原爆がアメリカにより投下された。一瞬のうちに廃墟と化した。その歴史ある地に私は原水爆二〇〇九年世界大会参加のため何十年かぶりに訪れた。
 長崎は蒼い海と小高い緑の山々に囲まれた本当に自然豊かな美しい所だ。しかし一方で、六四年前のあの悪夢を引き継ぐように、その痕跡は米軍基地として今に続いている。九十九島国定公園のすぐ隣に、図々しくも佐世保米軍基地は広大な一等地をしめている。
 私は二日目の分科会で四〇〇名の参加者と共に、佐世保基地をめぐった。軍港佐世保の歴史は、約一〇〇年に及ぶ。戦前はアジア侵略の日本軍出撃基地だった。そして戦争末期に勝つことを確信した米軍は、あえて日本軍の施設を攻撃せず残し、戦後、そこに米海軍第七艦隊佐世保1号基地を創設した。そして、アメリカの世界戦略の出撃・補給基地として急速な機能強化が進められた。
 この分科会を通し、経済も自然もそして安全安心な日常生活も蝕まれてきた佐世保の実態を痛感した。
 オバマ大統領が政策として「核兵器のない世界」を打ち出した今こそ、平和を要求する全ての国民が、ひとりひとりの思いを世論に変え、広げ、自らの手で核廃絶を実現する行動をおこす時だと決意する必要があると思う。

「思いやり予算」と「医療費の削減」
高槻単組 広田 智美

 長崎市民会館は多くの参加者の熱気にあふれていました。小学生から戦前生まれと思われる方まで幅広い年齢層の参加者に驚きました。
  分科会は佐世保基地行動に参加しました。佐世保湾が見渡せる弓張岳からは自衛隊と米軍がしめているのを目の当たりにしました。そこには九十九島への観光船の姿もなく、漁船もなく民間船の姿はありませんでした。海上から湾内を見ても弾薬庫の近くに立つ民家や多くの燃料タンクが水際にありました。ガイドさんから「思いやり予算」の話を聞きました。民間人なら7万円で住める賃貸が米軍住宅になると一五万円(もちろん国から保障させる)で貸し出されるそうです。高速道路が建設中でした。ふつうは建設費を抑えるために市街地をはずして建設されるのですが、この高速道路は米兵が有事の際に三〇分で基地にたどりつけるように街のど真ん中に建設中でした。思いやり予算年間二三〇〇億、医療費の削減毎年二二〇〇億…考えさせられます。
 反戦運動、9条を守る運動、核廃絶の運動、被爆者犠牲者の方を救う運動、被爆者の声を聞き、語りつぐ運動、オバマ大統領を広島・長崎に来てもらう運動、さまざまな活動をしている多くの人々がいることを知りました。
 憲法9条を守り、核兵器のない世界、争いごとで傷つく人がでない世の中にしていかなければならないと再確認させられた大会でした。

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