■さいたま単組、2交替強行問題 5回のあっせん作業を経て、合意に至る
さいたまでは、一九九九年に夜勤協定締結して以来、毎月看護部交渉で夜勤回数の点検を労使で継続してきました。ところが昨年末、病院側は2交替夜勤の交渉を事実上打ち切り、今年一月からの導入を宣言。単組はこうしたやり方は許されないと、一二月二六日に県労委にあっせん申請し、今年に入ってあっせん作業が、埼玉県労働委員会で行われていました。
病院側は一月に二病棟で強行、あっせん作業中にも関わらず、二月にさらに二病棟で2交替を導入しました。労働委員会では、あっせん員から「労使の信頼関係構築」のため、団体交渉を継続すること、合意点を見いだす努力を労使双方で行うこと、病院に対しては、「何らかの形で謝罪を」することが求められました。
交渉の中で病院側は、強行直前「新たな協定は必要ない。3交替の協定書を読み替えればいい」との態度を一変させ、未実施を含め全病棟での2交替体制での協定を押しつけようとしてきました。
粘り強いたたかいで新たな協定を締結
組合側は、未実施の病棟については協定しない、今後は労使合意を得て導入すること、解決には病院の謝罪と協定はセットである、との姿勢を崩さず交渉を続けてきました。
最終的には、六月一日の第五回あっせん作業の場において、病院側・田中事務部長より「組合の合意を得られずに実施したことは遺憾」「あっせんに至ったことは重く受け止める」との発言がなされ、組合側・大崎執行委員長は、「今の言葉を謝罪と受け止める」としました。県労委古川公益委員は、「いろいろな不満をぶつけ合って合意していくには、一定の労力と時間が必要。最近の判例でも言っている。今後労使双方で努力して関係を築いて欲しい」との付言がありました。
今回、新たな「協定書」と「交渉メモ」が交わされ、単組はあっせんを取り下げました。2交替夜勤は本人の希望を尊重することとし、夜勤は五回未満。病院は引き続き増員に努めることを約束させました。
さいたま単組は、「2交替は基本的には反対」ですが、希望者の労働条件確保のため、新たな協定締結に踏み込みました。また、一方的なやり方は許されない、ということをはっきりさせました。粘り強くたたかった成果と言えるでしょう。
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