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機関紙「日赤労働者」

川島みどり先生を迎えて看護学習会 看護師の胸を打つ言葉

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 六月一七日、一八時から日本赤十字看護大学教授の川島みどり先生を迎えて、台東区の生涯学習センターで全日赤看護学習交流会が開かれました。看護大学の学部長として、活躍されている川島先生の講演会を是非企画して欲しいという声があがったのは、二月に行われた日本医労連の看護要求実現全国交流会で川島先生の「IT化時代 今だからこそ看護の原点に」の講演を聴いた若いナースたちが、「もう看護師を辞めようと思っていたけれど、先生の話を聴いて考え直した。もう一度頑張ってみたい」と発言したのがきっかけでした。
写真  川島先生は看護大学の学部長として、超多忙であり、平日の夜しか時間が取れないということでしたが、全日赤のメンバーだけでなく、都内や埼玉、神奈川の方からも講演に駆けつける現場の看護師たちで一〇八人の会場はいっぱいになり、よい講演会になりました。先生は、「IT化の時代に看護師たちは、患者に直接触れないで、『画面上の世界』で患者監視を行い、機械がもたらす情報で患者を把握している」という今の看護師たちの実態を批判し、これでよいのかと投げかけたのです。先生のご主人が舌ガンで闘病したときの話は象徴的でした。末期となり話すこともできず「苦しい」とナースコールすると、傍へきたナースは、指に器械をつけ、血中の酸素を計っただけで、「九八%だから大丈夫です」と病室を去ったというのです。苦しさを訴える患者に、問い掛けることもなく、背中をさすることもなく、手を握ることもなく、データだけを見てゆくナースの話は、自分の看護を振り返り、胸が痛くなった人も多かったのではないでしょうか。
 先生は現在七七歳、看護師として五六年も頑張ってきた原点は、新卒で小児科病棟に勤務した時の事だといいます。九歳の女の子、脊髄腫瘍で動くこともできずあかだらけだった子を受け持ち、足から始めて一週間かけて身体を清潔にしたら、小さな声で「おなかすいた」と言い食欲もでてきて、命は助からなかったけれど、人生の最期を九歳の女の子らしく過ごせたという話をされました。身体を清潔にするという看護の原点を改めて学びなおした気がしました。最後に先生は「看護師の手の有用性…TE−Arte」を世界中に広めたいと話されました。
 全日赤の仲間の感想文には、「日頃の看護を振り返り、看護の力をもう一度信じて実践したい」という前向きな感想が多く寄せられました。

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