■一三単組・二二名が参加 全日赤第八回給食部門全国交流集会
三月一日〜二日第八回給食部門全国交流集会を行いました。今回一三単組・二二名といつもより多く参加者が集まり交流しました。一日目は、「ホスピタル嚥下レストラン」と題し、ソフト食の調理実習(ビーフシチュー、カボチャサラダ、ごまプリン)を行いました。
ソフト食はやわらかいけれど、しっかり食べ物の形があり、見た目もきちんとおいしそうな高齢者にやさしい食事です。まず、食材を下茹でし、ミキサーなどでそれぞれの食材を細かくしたあと増粘剤を溶かし冷やし固めます。入院患者さんにとっての食事は楽しみのひとつなので、野菜の風味を損なうことなく、見た目もきれいな給食は、患者さんに喜ばれると思いました。各病院でも、嚥下食・ソフト食などの取り組みがすすんでおり、増粘剤の配合の仕方や保存方法など情報交換ができ、有意義な実習となりました。
二日目は、「派遣・請負」についての学習会を行いました。「請負契約のはずなのに人手が足りない時は病院職員が請負業者の手伝いをしている」「請負業者と職員と混在して働いている」など偽装請負が疑える事例が報告されたり、「増員要求すると『全面委託にする』と脅される」など問題も出されました。
食の安全を守るために
病院給食の業務委託は、全国では一部委託を含めると5割を超えています。業務委託は給食の質の低下を招き、雇用関係・雇用形態の異なる労働者が同じ職場で働くことによって、チームワークを必要とする、病院にとって不可欠な職場の信頼関係や業務の統一に支障をきたします。本来、病院給食は治療食で、「医食同源」という言葉があるように医療の根源を成すものです。患者さんの治療のために、他職種の仲間と手をつないでよりよい病院給食をつくっていきたいと思います。
福祉施設単組代表者会議
児童福祉施設はどこも人員不足
増員・正職員化を
二月二四日から二五日にかけて、東京田町の機械工具会館にて、全日赤福祉施設単組代表者会議を開催し、全単組(児童福祉施設七単組)からの参加者と福祉施設対策委員、本部を含め述べ十三名が参加しました。各単組での問題点や取り組み状況を報告し、翌日に行う本社福祉課との労使協議会の打合せを行いました。また二日目の午後には医療センター乳児院の見学を行いました。
どの施設でも人員不足に加え、病虚弱児や障害児等が増えていることで人手を要する状況が増しています。日赤の施設であることから他の施設よりその傾向は強いようです。しかし国や自治体からの措置費の病虚弱児加算では正規職員を雇えるだけの額はなく、非正規化を余儀なくされている状況です。また加算対象となる基準が高く、いわゆるボーダーラインの子供には加算が付かないこともあり、大変厳しい状況となっています。全日赤は安全で充実した保育・養護・療育を実現するためにも、増員と嘱託職員等の正規職員化を強く求めています。
二五日の午前十時から正午にかけて行われた本社福祉課との労使協議会では、日赤の施設として地域ニーズに応えるためにも、日本赤十字社として国や自治体へ働きかけることと、人員確保のための財政支援を行うよう求めました。本社からは「国に働きかけるためにも、客観的なデータや制度の矛盾点など現場実態が浮き彫りとなる資料がほしい」との発言がありました。また本社の『児童福祉施設機能強化交付金制度』や『乳児院のあり方検討会』の内容についても実施状況を聴き協議しました。
午後からは、昨年5月に日本赤十字社広尾地区再建整備計画の一環として、新築移転した『日赤医療センター附属乳児院』を見学しました。鉄筋八階建の職員宿舎との合築で一階から三階までが乳児院となっており、一階には事務室と厨房、間仕切りできるプレイルームや生活体験室が二部屋あり、二階が子供たちの居室、三階が職員専用スペースとなっています。居室は小規模グループケアを行うために、それぞれの部屋に台所、お風呂、トイレ、畳スペースなどワンルームマンションのような作りとなっており家庭的な環境を作り出しています。また乳児の部屋には吸引機や障害児用浴室などが設置され、病虚弱児への設備面での対応が整えられていました。
血液センター対策委員会看護師集会&本社交渉
採血機器不具合改善を本社に要請
〇七年度第二回血液センター対策委員会と看護師集会を、二月二四日〜二五日に全日赤本部で開き、二五日午後には本社血液事業本部交渉を行いました。集会には滋賀、兵庫、広島、高知および本部の十名が参加しました。室蘭からも二名参加予定でしたが、当日の天候が強風と雪で航空便が欠航したため、参加できませんでした。
集会では、採血バックの不具合や、PDAの容量不足で献血者を待たせるなど迷惑をかけている等の問題が出され、翌日の本社交渉でも改善を要請しました。
また、看護師に採血責任者をさせており責任が重く仕事も過重になっている実態も報告されました。さらに採血責任者を看護師にさせることは法律に抵触するおそれがあり、本社交渉でもきちんと調べて報告するよう追及しました。
あわせて看護師の増員も追及し、本社は各センターの職員数総枠は本社が決め、各部署の配置人員数はそれぞれのセンターで決めていることを明らかにしました。
そのほか集会では、看護師の仕事量が多く責任の重さや、具体的な仕事内容を話し合い交流を深めることが出来ました。
また、前回の対策委員会で、血液センターでは多くの職種に派遣社員が働いていることが報告されたので実態調査を行いました。
次回第三回血液センター対策委員会と看護師集会および本社交渉(予定)を、五月二五日(日)〜二六日(月)に行うことになりました。 |