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機関紙「日赤労働者」

第31回組織拡大・強化対策会議を開催 第四次三ヵ年計画の前進を意志統一

 全日赤は三月六日九時〜一五時まで、組織拡大強化対策会議を開催し、三カ年計画の前進と当面春闘期の組合員拡大、特に新入職員歓迎会の成功のための経験交流などを行いました。一七単組、本部と併せ三六名が参加しました。
 出席者は日頃の職場活動の悩みを出し合い、今こそたたかう労働組合・全日赤の拡大強化が必要であることを確認しました。
 三カ年計画推進委員長の西尾糸子(松江単組)さんは、「労働組合の姿を見せているかいないか。知らせていくことが大事。短い時間でも動くことはできる」「気楽に考えてやりましょう。攻めれば守ることになる」と述べています。

「毛布のような」労働組合をめざして相手に届く言葉を見つけよう

 会議の冒頭では、国公一般労働組合書記次長の浅尾大輔さんの講演を聴きました。『国公一般』は中央省庁、財団・社団法人の非常勤職員を組織している労働組合で、浅尾さんは派遣・請負含めた非正規労働者の深刻な労働相談を数々(年間六〇件)行っている方です。
 浅尾さんは、「当局に反論できなければ、僕たちの『命』が奪われる時代」とし、具体的事例を示し、視野を広げ、学ぶことの重要性を語られました。そして、労働相談にはとことん付き合うこと、役員個人請負型から「集団的な連帯と知恵の力」での対応を心がけていることなど話されました。

「正義」「優しさ」「連帯」「愛情」…

 『私の場合は人間不信になっていたから、当初は、労働組合もなかなか信用する事ができませんでした。ただ、組合員になってかなりの時間を要して、やっと自分にも人間としての権利があることを思い出しました。それは、自己主張しても許されるという事を思い出しました』
 『労働組合に入って、組合のある人が言った言葉は、今でも素敵な言葉だなぁと思っています。「人が人に寄り添うことが、いかにできるかを僕は学んでいるんです」さらっと発せられた一言だったけれど、すごく広い言葉だと思いませんか?私は「毛布みたいだな〜」と思いました。押し付けられるわけでもなく、ふんわり軽くて心を暖かくしてくれる。でも必要としたときには、包んでくれるの。今度は自分がそんなふうになれたらそう思って過ごしている日々です』
 国公一般の組合員の言葉です。私たち自身が、「人間としての存在が試されている」との浅尾さんの言葉が強く印象に残りました。

〇八春闘情勢の特徴組合員を増やして、春闘がんばろう

 国民生活のあらゆる分野での「格差と貧困」の解消、「差別と不平等の廃止」は国政における重大争点となってきており、連合・全労連・全労協など全ての労働団体が生活改善、個人消費拡大による景気回復を訴えています。内需型経済への転換はいまや政労使一致した課題となっており、具体的な賃上げの実現、非正規労働者の処遇改善などが求められています。帝国データバンクの調査では、「人材の確保・定着」のために四五%が賃金改善を見込み、労務行政研究所のアンケートは、労使・学識経験者ともに二%のアップ率を予測しています。
 医師や看護師等の深刻な不足と過酷な労働実態、産科・小児科や救急医療をはじめとした地域医療崩壊の危機を背景に診療報酬改定が答申されました。二月一三日の総会で、土田武史会長が「(医科〇・四二%は)勤務医の負担軽減に資するには微々たるもの。もっと医療費の引き上げが望ましかった。せめて一%上げてもらえれば…」と述べたように、政府・与党が社会保障費の抑制方針を変えず、改定率を〇・三八%という小幅に止めたことは問題の本質を明確に示すものとなりました。
 同時に、財界や財務省による大幅なマイナス改定圧力を跳ね返し、8年ぶりのプラス改定を実現したことは、私たちの運動と地域医療の充実を求める国民世論の一定の反映といえます。論議ではプラス改定の根拠として、人勧における人件費〇・七%アップが取り上げられ、「人に対する評価を明確にしてこなかったことが、今日の医師・看護師不足を招いている」との指摘もありました。〇八春闘で大幅賃上げを実現し、国民の命をまもる仕事にふさわしい処遇改善と増員を実現することは国民的課題となっています。

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