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機関紙「日赤労働者」

長野県医労連・鎌倉書記長「医師たちの悲痛な訴え」 アンケート調査から

 私たちは関係病院で今年(=〇七年)の一月から三月にかけ、医師不足の調査を行って、五月に発表しました。回答いただいた先生七九名のうち七七名、九七・五%が「医師不足」をおっしゃっています。
 三〇代の神経内科医は、「先月から特別体制になって、六〇日連続勤務をしていましたが、三九℃の熱の中、当直勤務していました。翌日も外来勤務をしていたのですが、どうしても声が出なくなってしまい、初めて病欠をとりました。倒れたら終わりだと思いながら仕事をしています」と。こうした切実な声が上がっています。
 施設の方も調査を行い、十七の病院から回答が寄せられました。この三年間で減ってしまった医師数をお聞きし、十二病院で総数四十名医師が減っていることがわかりました。現在、不足している医師の数は十五病院で合計七一名でした。
 昨年(=〇六年)一二月時点で長野県はホームページに医師募集を出していました。北信地域・飯山赤十字病院から飯伊地域の健和会病院まで全七六病院のお医者さん募集数をまとめたものです。合計で三四六名の先生を募集している。逆に言えば、この医療機関はこれだけの先生が足りない、不足していると言っていいと思いますけれども、そういう状況に今あるということです。
 日本の中で長野県は十万人単位で見ますと、全国では医師数が三五番目です。看護師数三〇位です。それから病床数、ベッドの数も三六位です。ですからもともと長野県はベッド数が少なくて医師が少なくて看護師さんも少ない。少ないスタッフががんばって長野県の医療をになっているというのが実態だと思います。
 ですから、よく言われるのは老人医療費が日本一少なくてすばらしい県だと言われますが、しかしその背景にあるのは、必ずしも全部、私どもは働く者の立場から手放しで喜べないと思うのです。かなりがんばっている上に、ここへ来てこの医師不足ですから、今までの医師対策などでまさにその実態が今、訪れているというのが現状ではないかなと思っています。
 長野県が最近ですが、県の諮問機関である中期総合計画の答申を県知事に出しました。医療については、全国的に医師不足の深刻化によって県内でもそういったことがある、今後、医療機関の機能分化と連携の下で、県内のどこに住んでいても安心で質の高い医療を受けることができる医療提供体制を県としては整備していくんだというお話しです。
 やはり本当に県内どこに住んでいても安心してかかれる施策をやっていただきたいと思いますし、これだけの医療機関が、医師が不足しているといっても、しかしもうやめちゃいますなんていう医療機関はほとんどないわけです。その中で、公的医療機関としての使命を果たさないといけない日赤の上山田病院が、医師不足を理由に、これを閉じてしまうとまっ先に言い出すというのは、非常にこれは問題ではないかと私たちは思っています。
 自治体の関係者のみなさん、地域住民のみなさんと日赤病院とがよく話しあいをされて、たしかに全国的な医師不足問題がここにもあるわけですが、だからといって大きな病院が、はいやめますなんて言っているような状況ではないということをわかっていただきたいと思います。

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