■松代大本営地下壕から学んだ戦争の実相 第33回かぐわしき会総会
全日赤第三三回中高年集会・かぐわしき会総会は九月二四日、一八単組・地方協・本部を含め七一名が参加して、長野市松代ロイヤルホテルで開かれました。総会の前に、長野俊英高校の郷土研究班の四名の高校生が、松代にある戦跡・大本営地下壕の研究を発表してくれました。第二次世界大戦の末期、本土決戦を叫ぶ軍部が、長野市松代町に地下壕を掘り、大本営、皇居、政府機関などを移す計画をたて、一九四四年一一月から、象山(ぞうざん)、舞鶴山、皆神山(みなかみやま)の地下に総延長一一キロの地下壕を掘ったのです。突貫工事で、八ヶ月の間に七割を完成させましたが、終戦となりそのままとなっているとのこと。工事には朝鮮人、日本人(小学生も含めて)約一万人が動員されたといいます。秘密保持のため、周辺住民は立ち退きを命ぜられ、たいへんな思いをしたそうです。俊英高校の先輩たちが、二三年前から、この地下壕の研究をはじめ、保存のため頑張ってきました。現在の高校生たちは、住民の協力を得て、当時の荷車を探し出し、その荷車を押して、立ち退きの経験を実体験し、その様子を発表してくれました。二日目に象山地下壕を見学したわけですが、事前学習をしていたため、より深く学ぶことができ、この戦跡を残し、語り伝えていくことの大切さを改めて感じました。
総会は岡田事務局長よりの報告提案で、全日赤の医師・看護師増やせの運動への協力、日本医労連新会館建設への協力などを提起し、申し合わせとしました。夕食交流会には、長野単組のみなさんから、優美な日本舞踊を披露していただき、楽しいひとときを過ごしました。
二日目は、象山地下壕見学の後、松本城、安曇野わさび農場、ちひろ美術館を見学し、三日目は黒部ダムを見学、快晴で後(うしろ)立山連峰が美しく、大満足をして帰路につきました。 |