機関紙「日赤労働者」
賃上げで格差を是正
賃金は労働力の再生産費用
2月9日、医療労働会館2階会議室にて、全日赤2024年春闘学習会をオンライン併用で開催し、14単組本部含め42名が参加しました。
講義は、明海大学経済学部准教授の宮崎礼二先生に「国民要求としての全日赤春闘~新自由主義に抗う~」と題し、お話しをいただきました。
新自由主義とは、儲けることを最大の目的とする経済思想の実践で、公共事業の民営化や規制緩和で儲けが追及されることが、解説されました。また高所得者の所得税・住民税や法人税が減らされている税制の変遷も示され、医療介護・保育、教育の営利化が進むと、貧困や現場の苦しさは自己責任で論じられ、格差が拡大していくことが説明されました。
そして、賃金は「生きること、家族を持ち育てられる、職業人として成長が保障される」労働力の再生産費用であること、賃上げで日本のGDPの6割弱を占める個人消費を増やすことで経済の好循環と格差を縮小させることが、停滞する経済の打開策であると説明されました。福祉国家を再建させるためには政府の政策を変える必要がある、医療や福祉職場の私たち全日赤のたたかいは、国民のいのちと健康を守るたたかいとなるとの確信の持てる講義でした。
参加者からは、「なぜ賃上げ必要なのか、訴えの正当性を確認できた」「今の日本現状がわかりやすく、これから知らせる自信が付いた。政治を変えるには(エンピツと紙です)本当だねと実感」「新自由主義と私たちの職場のたたかいを結びつける、難しい話がわかりやすい話だった。医療は公共サービスであるべき、と以前から考えていたがスッキリした」などの感想が寄せられました。