機関紙「日赤労働者」

すべての人が平和・対等・平等を願う
原水爆禁止世界大会
惨劇を繰り返さない
核兵器禁止条約を全世界で

 8月4日から6日まで原水爆禁止世界大会に参加してきました。
 1日目は開会総会、2日目は岩国基地見学、3日目は広島赤十字・原爆病院の慰霊祭参加の日程でした。
 79年前、アメリカが投下した原子爆弾は、広島と長崎にかつて人類が経験をしたことのない惨劇をもたらしました。二つの都市は瞬時にして破滅し、その年のうちに21万人もの命が奪われました。かろうじて生き残った被爆者たちも放射線などによる後遺症に苦しめられてきました。破滅的で非人道的な結果をもたらす核兵器は、いかなる理由によっても、再び使用されてはいけないと感じました。
 昨年の7月7日に国連会議が採択した核兵器禁止条約は、核兵器のない世界に向けた人類の世界的な一歩となりました。しかし核保有国は、核抑止力が世界の安全に不可欠だと、禁止条約を非難し、核戦力の近代化や核使用政策の強化をはかっています。
 被爆者の方の、「命あるうちに核兵器のない世界を」の願いにこたえ、実現へと世界を動かしていくにあたり、世論と禁止運動の発展が重要になってきます。被爆者の方々を先頭とする市民社会が、被爆者の体験と向き合いながら、核兵器完全廃絶を訴えていくことが重要であると感じました。
 2日目は、アメリカ軍岩国基地見学の分科会に参加してきました。岩国基地は日本で2か所目の軍民両立した岩国錦帯橋空港と基地の併合した基地です。オスプレイ陸揚げに便の良い広島港と隣接するため8000億円もの建設費を国家予算から使い基地を新しくしました。すべて国民の税金を使っておこなわれた米軍のための基地です。住民は毎日離着陸する戦闘機の爆音に悩まされ、いつ墜落事故を起こすのではないかとの不安に悩まされています。国は米軍基地の在り方をさらに検討しなければ国民の安全生活は守れないのではないかとあらためて感じました。
 3日目の広島赤十字・原爆病院慰霊祭では8時15分の投下時刻に合わせ黙とうと、献花がおこなわれました。当時、多くの人が病院のロータリーに助けを求め折り重なるように亡くなっていく凄まじい惨劇を二度と繰り返すことの無いよう世界平和を願いました。
 世界大会に参加をして、私たちは被爆者の訴えに耳を傾け、核兵器禁止条約の成立に導いた市民と各国政府の力をさらに集結することにより、必ず核兵器のない世界を作ることが出来ると改めて感じました。すべての人々が平和・対等・平等であることを願い報告とします。

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