機関紙「日赤労働者」

2024年春闘統一要求で団体交渉
具体的な回答せず
賃上げ姿勢を最後まで示さず

賃金改定なしの回答

 全日赤は、3月13日、日赤本社と2024年春闘統一要求に対する団体交渉をおこないました。2月5日の本社要請行動で職場の実態を訴え、29日の全国組合経営者要請行動のあとの団交でしたが、本社は「職員の処遇は世間並み確保には変わりない。春闘は始まったばかりで状況を見極め、日赤の足元の財政状況も踏まえて検討するので回答は差し控えたい」と具体的な回答はしませんでした。

世間は賃上げ

 全日赤は「世間は賃上げ情勢である。診療報酬改定のベースアップ評価料はケア労働者の賃金格差が大きいことから、物価高・人材確保の観点で出された。数字は出せないにしても、せめて賃上げの姿勢を示せないのか」と追及。本社は「賃上げしないとは言っていない。ベースアップ評価料については、経営への影響を精査している最中であり、全体が明らかになった時点で回答する」と、最後まで賃上げの姿勢すら示しませんでした。

一時金の基本額回答せず

 一時金の最低基準づくり(基本額)について、本社は「具体的な回答はあらためて示す」と回答。全日赤は「一時金も生活給である。職員の生活を守るためにも基本額の底上げは必要」との追及をしました。

勤務評定で職場は混乱

 全日赤は「勤務評定が実施され職場が混乱している。評価のための業務が増え、格付けも不明確で不満がある。人が人を評価する評定誤差はなくならない。能力の高まりでグレードは格付けるというが、各施設の考えに違いがある」と追及しました。
 本社は「役職に関係なく能力の高まりでグレードは格付ける。安定的な制度運営のため、制度を作って終わりでなく検証もしていく」と回答しました。

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