機関紙「日赤労働者」

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 最近、耳にする『マイクロアグレックション』。「軽微な攻撃性」とも訳されるこの言葉だが、自分では相手を差別したり、傷つけたりするつもりはないのに結果として相手を傷つけてしまうような言動や行動のことを意味する▼例えば、「男性なのに家事・育児するなんてすごい」とか、「女性でもがんばれは評価される」、「新人なのに良いことを言う」、「家族がいないから休日も働けていいね」など、一見、褒めているつもりだったり、何気なく聞き流してしまうような言葉だったりする▼マイクロアグレッションが厄介なのは、言動をおこなう本人にあからさまな差別意識がない点。そのため、受け手はなんとなく違和感を抱きながらも「自分が気にしすぎなのかもしれない」と処理したり、周りも「悪意はなかったと思う」と発言をかばうことでその場を納めようとしたりする場面もある▼職場での対処法では、(1)言ってしまった本人が気づくことは難しく、受けた人が指摘するのも簡単でないことから周囲から指摘する、(2)ひとりの人として扱う、(3)意識改革に取り組むことで、自分の持っていたイメージが偏見であることを知り、元から意識を変えることで減っていくのではないだろうか。自分の日頃の言動を振り返りつつ、意識して言葉を発したいと思う。(Ig)

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