機関紙「日赤労働者」

賃金闘争「11・9本社団交」
賃金改善、統一要求2つの署名も提出

 全日赤は、11月9日、賃上げの実施時期、賃金改善、一時金および2022年度の統一要求、新賃金移行、勤務評定導入反対などの課題で日赤本社と団体交渉をおこないました。8日午前中には全日赤が春から取り組んでいる『勤務評定導入反対署名』(6421筆)と、『透析業務手当および拘束手当の改善署名』(2017筆分)を本社に提出しました。また、10日に統一ストライキを構えていることを表明し交渉に臨みました。本社は、薬剤師確保手当をはじめとする手当要求と非正規の処遇改善に関し別途協議することは約束しましたが、新賃金への移行など全日赤の要求に応えませんでした。

賃上げ実施時期、変わらず手当協議の文書作成

 全日赤は「休みもとれず、必死に働いている。毎月のように物価も上がっているのに賃上げは来年の1月まで待たないといけないのか。全く理解できない。すぐに賃上げすべき」と追及。本社は「8月に有額回答したが、物価高や実施時期の見直しの強い要望もあり、1月実施の前進提案をおこなった。将来の見通しなど世間並みの確保も厳しくなっている中で最大限考慮した回答である」と、実施時期のさらなる前進回答はしませんでした。
 また、全日赤が重点課題としている手当関係(薬剤師確保手当、透析業務手当、拘束手当、資格手当、通勤手当)について追及したところ、本社は「2023年度中に労使で協議を深めるために意見交換の場を設けることはやぶさかでない」と回答し、本社は協議についての文書確認を了承しました。

新賃金移行のG/P3への格付けはグレード定義のみ

 また、新賃金への移行に関して、G/P2への格付けは、G/P1からG/P2への昇格号俸が目安であることは確認できましたが、G/P3への格付けは「グレード定義に基づいて施設長が定める」と日赤の要求である経験年数を用いた基準は聞き入れませんでした。しかし、「一方で勤務の積み重ねが能力の高まりをもたらす要素の一つであることまでも否定するわけではない。G/P3に格付けされる者について、一定程度の経験を積み重ねてきた者の中から決定されるのではないかと考える」と、グレード定義に基づき役職に関係なく格付けはされる考えも示しました。

一律支給は、給与要綱に反しない

 一時金に関して本社は「毎回確認してきた経過がある。特段回答内容に変更はない」と述べ、全日赤は「再度、一律支給は給与要綱に反しないことを確認したい」と追及しました。本社は、「給与要綱35にしたがう」と回答し、全日赤の追及に対して「従来、確認してきた内容に変わりない」ことを回答しました。

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