機関紙「日赤労働者」

賃金闘争と秋年末闘争準備

 2022年度賃金交渉で8月30日の団体交渉において、本社は「俸給表の引き上げはおこなうが、来年3月実施」と回答し、9月15日の団体交渉でも「前回回答に変わりないが9月末に回答する」と期日を示し回答を約束しました。

世間は賃上げ

 本社が、世間並みの指標としている人事院勧告は、「921円、0・23%」の民間格差があるとして、「高卒初任給を4000円引き上げ、医療職(三)の短3卒(高卒後3年課程修了)看護師初任給を4200円、福祉職初任給を4300円引き上げ(30代半ばまでの若年層まで)」をおこなうよう勧告しています。また一時金の引き上げ(0・1月)と月例給の引上げは3年ぶりとなっています。
 8月30日の団交では、本社はコロナ禍で頑張っている職員に感謝を述べながらも「賃上げはおこなうが、実施時期は令和5年(2023年)3月1日とする」と世間とは違い4月に遡らない回答をしました。

コロナ補助金で黒字を強調

 本社からの申し入れにより8月3日、(1)一般会計および福祉施設特別会計、(2)血液事業特別会計、(3)医療施設特別会計について説明を受けました。本社は、「医療収支は、202億円の赤字。コロナ補助金があって黒字になっている。将来の見通しは厳しい」と回答しました。
 全日赤は「世間は賃上げしており、日赤の昨年度の経営状況はこれまでにない黒字となっている。さらに、長引くコロナ禍や物価の高騰により、生活もままならず、職員は疲弊している。4月実施で賃上げは当たり前」と実施時期の再考を求めました。本社は、9月15日の団交で「9月末に回答する」と期日を約束しました。

職場の声を届けよう

 全日赤は、9月末の団交で前進回答を引き出すためにも、本社要請毎日FAXと一言メッセージへの取り組みを強化することにしました。10月11日(火)にはオンラインで本社要請行動に取り組みます。当日参加できない方は事前収録をおこないますので、本社に現場の『なま』の声を届けましょう。

新賃金移行の基準示せ

 2023年4月1日から実施される新賃金への格付けに対する要求について、本社は「グレード基本定義に則り施設長が格付ける」と回答しました。以前の団交で確認した「G/P2に格付ける者は大卒であれば9年目以上の者」など昇格の取り扱いについては早いうちに提示し、在職者の切換もこの考え方を踏襲すると回答しています。全日赤は「施設長決定では恣意的になる懸念がある。G/P3への格付けについても基準を示すべきである」と追及しました。

勤務評定の導入反対

 全日赤は8月30日の団体交渉で、「勤務評定反対署名」が3702筆集まっていることを示しながら「勤務評定の導入は反対である」ことを強く主張しました。本社は「前回(昨年)のトライアル実施は一部だったため、評価に慣れるためにもトライアル実施を検討している」と表明しました。
 全日赤は「人が人を評価することは限界がある。ましたパワハラをしている上司が公平で公正な判断ができると思えない」と強く反対しました。

透析作業手当・待機手当改善署名

 大会決定に基づき、透析作業手当と待機手当について重点要求として位置づけ、本社団交でも追及するとともに組合員をふくめ全職員が『透析作業での特殊勤務手当は必要である』との声を盛り上げるための宣伝を強化します。
 そのために、この重点要求に賛同する声を署名として取り組むことを決めました。

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