機関紙「日赤労働者」
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5月12日は「看護の日」。近代看護を築いたナイチンゲールの誕生日にちなみ制定された。著書の「病人の看護と健康を守る看護(1893年)」には「労働者は健康が唯一の資本であることを忘れてはならない」とある▼『きつい』『きたない』『きけん』の職場を3Kと言うが、看護婦の仕事は「休暇がとれない」「規則がきびしい」「化粧がのらない」「薬に頼って生きている」「婚期が遅い」「給料が安い」の6Kが加わる9Kだと訴えた「ナースウェーブ行動」▼「9K」は1992年の流行語大賞にも選ばれ、看護婦のおかれている実態や、厚生事業の貧困さが 国民的関心事となった。全国で白衣の宣伝署名行動やデモ行進などが取り組まれ、「看護婦増やせ!」 の世論は、1992年の「看護婦確保法」と「基本指針」が制定へとつながった▼あれから30年、「働き方改革」とか「withコロナ」など社会変化もあるが、私たちの働き方はどう変わってきたのだろうか▼現場は、「業務に追われ目指すべき看護実践ができない」「時間外労働」「夜勤者への負担」「制度どおり取得できない権利休暇」「正規・非正規の格差」などなど問題は山積みである▼全国の医療労働者とともに外に出て訴えたことで大きな成果となることに確信を持ち、運動を広げる必要があると思う。(Ig)