機関紙「日赤労働者」
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「ナイチンゲールに憧れて」1月14日のNHKドキュメント72時間を見た人もいることだろう▼コロナ禍で看護師を目指す学生たち。載帽式までにベッドメーキングの再テストに合格すべく遅い時間まで練習する一年生。仲間の応援や先生の厳しくあたたかい指導もあり無事に合格。涙で喜び合う姿は当時の自分が重なって目頭が熱くなった▼手浴の練習シーンも登場する。自身の手や心を用いて患者さんを癒し、励まし、持てる力を引き出す技術こそ看護であると改めて思い起こさせる。こんな素敵な職業を選んで働き続けてきたのだという自負、それでも毎日の業務の中では手浴すらままならないことが多く、見ていてモヤモヤと葛藤もあった▼コロナ禍で自殺した親友への思いが看護を目指すきっかけと話す学生もいた。苦しむ人を助けたいという意志は純粋に心を打たれる。ただ医療現場があまりに厳しすぎるため、リアリティーショックが生まれることも問題として存在する。いつも問われる多重課題の中の優先順位、相手にあわせすぎて疲れる人間関係。自己犠牲で燃えつきる職場から彼らを守るために、労働組合が働きやすい職場を目指して、力を発揮していかないといけないと思った。看護師が看護を実践できる職場をみんなで要求して行こう。(Nt)